ビデオ・DVDができるまで
① 準備
「聞き取り・打合わせ」
このVTRで「何を伝えたいのか」を伺います。
そのため、ロケハンと言い実際に現場に足を運び、話を聞いたり、実際のモノを見たりします。
そして何を撮影すればよいのか決定します。ここでイメージを描き、ストーリーのアイデアを膨らませます。

フリーディレクター:吉野さん

「企画・調査」
ロケハンが終った後、どんなストーリーにするのか大きな方向性を決定。その為に、本を買ったり、図書館に行くなど専門的な知識を身に付けていきます。

「撮影項目・台本制作」
ロケハンや、企画・調査が終った後、台本の作成に入ります。この台本が、今後作る映像の基礎。建物で言うと、設計図の様なものです。これがVTRの善し悪しを大きく左右します。また、撮影項目や台本ができたことにより、見積もりやスケジュールも確定してきます。


「内容確認」
伝えたいことが反映されているのかでき上がった台本を元に、どんな内容になるのか、具体的にお客様にお伝えします。このとき、見積もりやスケジュール、撮影項目表もお見せし、承諾を頂きます。
撮影項目一覧表
お見積り書

台本

制作スケジュール

② 撮影
「技術打合わせ」
撮影に入る前に、カメラマンと音声照明マンに、撮影の状況や流れなど、台本を元に綿密に打合わせます。

「ロケ・撮影」
現場には、ディレクターや、カメラマン、音声照明マン、機材として、カメラ、三脚、音声機材、照明など、車でお伺いします。撮影は1時間でも1日分の料金がかかります。

「撮影機材 放送用」
三脚は、ほとんどがドイツ製で、お値段は、新品の軽自動車ぐらい。カメラのお値段は、セルシオ1台分ほどです。重さは、8キロほど。カメラマンには体力が求められます。
ちなみに音声機材、照明は、カローラ1台分。


「撮影機材 デジカメ」
デジカメといっても、業務用のトップクラスのものを使います。放送用のカメラと違うのは、暗いところでの撮影が苦手なことと、カメラが軽い為、画面が多少ゆれて安定しにくいこと。
美しい景色や、商品紹介の時は、放送用のカメラをおすすめします。

③ 予備・本編集
「テープ起こし作業」
撮影したテープを全部見て、画面と音声を書き起こします。書き起こす時間は、テープの収録時間の約3倍必要。例えば撮影5日で平均20時間ほどのテープがまわり、テープを起すのに60時間程度かかります。(ディレクターの能力にもよる。巧いディレクターほどテープが回らないので仕事が早い)


「ペタ紙(付箋)による構成」
テープ起こしが完了した時点で、新たに構成を立てます。その際に付せんを利用。1枚のボードでVTR全体の構成を表現します。

「白マザーの制作」
構成が出来た時点で白マザーと呼ばれる編集作業に入ります。白マザーというのは、テロップが入っていない状態のVTRのことです。※マザーテープ
画面加工してあって、テロップが入っている状態のVTR。


「映像をつなぐ」
まずはVTRの長さにとらわれず、構成に沿って欲しいシーンや、おもしろいシーンを抜き出します。ペタ紙構成と白マザー制作を繰り返して、そぎ落としたり、加えるなどして、VTRを予定していた長さに調整して行きます。

「試写」
白マザーが完成した後、仮のテロップを付け、お客様の試写になります。この時、仮のナレーションをディレクターが、読み上げます。
内容に大きな修正がなければ、次の作業に移ります。また、間違い等あれば、このときお聞きし、後に修正を加えます。


「色調の調整」
白マザーが完成し、試写も無事完了したのち、画面加工に入ります。
まずは色調の調整です。
撮影時には複数のカメラを使用するためカメラによって色の表現に「ばらつき」があります。
編集室ではこの「ばらつき」を修正して全体のトーンを均一にします。


「映像の加工・テロップ」
必要に応じて、2画面や、反転、モザイクやCGの合成など画面加工処理をします。
そして、タイトルやテロップを入れます。
10~15分のVTRで平均100枚のテロップを入れます。
1枚入れるのに3分程度かかります。
15分のVTRの加工で平均7~8時間ほどかかります。マザーテープの完成です。

「テロップ入れ作業」
位置あわせや色処理などして、1枚入れるのに3分程度かかります。


「CG制作」
グラフや仕組みなどコンピーターを使って作った画面をいいます。
画面を動かしたり、3D(立体)などは手間と時間がかかるため、高額になります。

④ 仕上
「ナレーション収録」
ナレーションと音楽を合わせて、音声を聞きやすくする作業をMA(エムエー)といいます。
ナレーション収録ナレーターと呼ばれる職業の方に読んでいただきます。
うまい人は、時間通りに読んでくれ、さらに声のトーンが一定なので、MAにかかる時間が短縮されます。その分、巧いナレーターは料金が高くなります。


「音楽効果」
音楽は音楽効果さん、通称・音効さんによって選曲されます。
全体の仕上がりのイメージをディレクターが伝え、ナレーション原稿とVTRを元に選曲します。
通常の音楽を使うと音楽著作権が発生しますので、著作権を買い取ったフリーユースと呼ばれる
音楽を使用する場合が多いです。
※ テレビ番組はテレビ局がJASRACにまとめて使用料金を支払っています。


「整音とミックス作業」
撮影時に収録された音声は、大きさに「ばらつき」があります。インタビューが聞こえにくかったり、街音が大きすぎたりします。MAでは音声の「ばらつき」を調整、その後に、ナレーションと音楽をミックスしたものを挿入して、マスターが完成します。

⑤ DVD化
「テープ→DVD制作」
完成した映像は、DVDにプリントされます。
表紙や、盤面、メニュー、プリント枚数などを決め、DVDの制作に入ります。
海外でプレスすると格安ですが、納品まで3週間ほどと時間がかかります。

肩書き紹介
「プロデューサー」
顧客のニーズを聞き取り、顧客のもとめている映像を制作するために必要な人材を手配し管理する人。工務店でいえば、営業のトップの立場。
家を造るために顧客の意見を聞き、建築士を呼んで図面を書かせ、大工を手配し、工程と金銭管理をするのと似ています。
「ディレクター」
プロデューサーの意向をうけ、台本に沿って、カメラマンや音声を率いて撮影し、編集して具体的に作品を作る人。工務店でいうと大工の棟梁にあたる。
「アシスタントディレクター」
ディレクターになるために修行している身。
平均3年ほどでディレクターとなる。
そのため、会社では下調べ、現場では撮影がスムーズに行くように下仕事、編集ではテープ起こしからテロップ制作、VTRが出来るまでの下仕事全般を行う。


